柔道・金メダル

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

オリンピックを目指す話でありながら
オリンピックでの活躍を描かない漫画が多い…

そんな中で少ないながら
オリンピックに参加し、その活躍を描いた漫画もありはします。

●『ハリス無段』

原作・梶原一騎
漫画・吉田竜夫
週刊少年マガジン連載


※スポコン隆盛時代の以前に
梶原さんはスポーツものを、よく吉田竜夫さんと組んで輩出していました。
(そのうちの一つがタイガーマスクのプロトタイプですが)

本作は柔道漫画
柔道でオリンピックに立ちます。

そこに行き着く過程では試合に勝つ事も必要ながら
なんと
金銭の取得に関わればアマチュア資格を失い、オリンピック出場も出来ない
…そんな障壁も立ちはだかります。
プロ選手も参加する現在ではあり得ないですけどね。


障害を乗り越え
目標だった東京オリンピックに出場したハリス流の風巻竜は
必殺技「五輪回転投げ」を擁してついに金メダルに輝くのでありました。


※漫画の主人公がオリンピックで活躍するケースが少ないのは
主人公が活躍するとなると、実在の選手とメダル獲得の事実を押し退け、
事実を歪める事に繋がるからではないでしょうか…

これはピッチャーが一チームに何人もいたり
打者との勝負がリーグ優勝や順位に直接関わらない野球漫画とは根本的に違うのだと思います。

しかし、
梶原さんは
「特別級」という架空の階級を作る事で上手く処理しました。

後にタイガーマスクにチャンピオンベルトを巻かすため
「覆面ワールドチャンピオン」と云う
架空枠を設けた事にも繋がります。

「ハリス無段」の連載時代は
あの「東京オリンピック」です。

オランダのヘーシンクが金メダルをとりますね。
それが梶原さんにはよほど悔しかったのか
本作の主人公は特別級の決勝戦
ヘーシンク二世と呼ばれるヘーシンクの秘蔵弟子と 対戦し、破ります。

このヘーシンクショックは
後の
柔道一直線」の冒頭へと繋がって行きます。



「ハリス無段」のハリスですが…

ハリスガムの提供で映像化が進められていたからで
実現しなかったのですが、
その座を射止めたのが
ちばてつや作品の「ハリスの旋風」なのではないでしょうか…



それにしても
現在のオリンピック柔道…
ヘーシンクのような一人の存在に苦しいのではなく
全体的に苦戦傾向です。
出でよ風巻竜や一条直也、巴突進太