前回
スポコンドラマの宿敵役に眼力(めじから)鋭い美形キャラの例を並べましたが、
これを少年漫画界に探してみると
思い浮かぶのが
「巨人の星」の『花形満』です
飛雄馬と顔パーツで違うのがその鋭い目。(その…上まぶたの端が下がらない目をしたキャラをここでは「花形系」と呼ぶ事にします)
○花形満。…飛雄馬の宿命のライバルにして、「アニマル1」のライバル『ヘンリー』も演じた…、川崎のぼる作品最大の宿敵キャラクター…
宿敵役の王道キャラ…。
でも
花形・目系キャラって、実はそれだけではありません。
根っからの宿敵キャラに思える彼も、遡ってみるとそうは一面的ではないのです。
宿敵の逆…「主演俳優」の前歴もあわせ持つ存在なので御座います。
1
「西部の群盗」月刊『少年ブック』掲載の短編作品
2
「大平原児」
月刊『少年ブック』連載の人気西部劇、主役のチャリー。
3
「大平原児」より
花形系主人公・チャリーと飛雄馬系脇役・サッチモの激突。
しかも、『少年ブック』に川崎さんはもう一本の連載を持ち、
そちらは飛雄馬系主人公に花形系脇役からなる忍者漫画でした…
ちなみに
花形系の「大平原児」の方が人気で上回っていたようです。
この主演・助演をめぐる宿敵関係は週刊誌時代に引き継がれ
「巨人の星」の連載が始まってほどなく、そのライバル誌に「タイガー66」と云うスパイアクションものを連載…
花形系主役・飛雄馬系脇役のスタイル健在を描いていました。
て事で…
なんとまあ激しい両者の攻防でありましょうか
●一つの作品内で…
●一つの本の中で…
●二つのライバル誌間で…
互いが主役脇役の立場を入れ替えながら火花を散らしてせめぎ会う…
そんな彼らの活躍関係は…、川崎漫画世界の宿命のライバルであり戦友と言えましょう。