蛇へのバトン
●『鉄腕アトム』海蛇島の巻
蛇連想…蛇の名前がタイトルにあるのですぐに連想したのがこの作品。
と言っても「アトム赤道をゆく」の改題らしいですけど
本作はアトムの淡い初恋?を描いたものとして、ファンの間で人気が高いのだそうです。
事件落着後
アトムに思いを寄せるルミコがアトムの小学校を訪ねるが
アトムが「海外へ無断で行ってはならない」というロボット法を犯して海蛇島へ行った事
アトムを人間だと思ってるルミコにロボットだと知られたくない気持ちから
同級生には「知らない(人)」と答えてルミコには会わずにクラスの窓越しに彼女を見送る
そしてうなだれるラストのコマがせつないのであります。
余談ながら
ルミコの父親は単行本時に描き替えられる前
ヒゲオヤシの双子の弟だったそうで、付録本の表紙絵に描かれてるのはそちらのヒゲオヤシではないでしょうか…。
それと
「ルミコ」って、手塚御大の実娘さんの名前じゃん
と、いろいろ話題満載で人気あるのが納得です。
最後に
アトムってお手本的良い子でなく
法も犯せば嘘もつける、初恋もありと
どっぷり人間臭さをこのエピソードでは見せてくれています。
アトムの復刻大全集が欲しくなる一作です。…安売りして欲しか~