『若い人』
1962年 日活
原作:石坂洋次郎
監督:西河克己
出演:石原裕次郎・吉永小百合・浅丘ルリ子・三浦充子
先日の録画機の故障で大量の映画も消失してしまったので、
デッキ復活後の番組の一つ
「中島貞夫の邦画指定席・若い人」を消失トラウマも手伝って早めの観賞となりました
■
女学校の人気新人教師・間崎(裕次郎)
生徒の恵子(吉永)は私生児であり、飲み屋を営む母親は今も男性に委ねる生活をしてる事から心に重荷を抱えている。
そんな苦しみの出口として大きく逞しい男性の愛を欲し、その矛先は間崎に向けられる。
間崎は恵子の環境を同僚教師の橋本(浅丘)に知らされて心に残るが
橋本も間崎への好意があり間崎も…
多感で危なっかしい恵子に橋本を選ぶ決断を伝える勇気が揺らぐ間崎であったが、
ようやく言葉にする事が出来た。
■■■
※とまあ客観的にみれば時には普通に有りそうな事ともとれるのですが
それを小百合ちゃんが演じるから、普通じゃなくなるんですよね、
小百合ちゃんが心の悲鳴をちらつかせて熱く迫って来られたひにゃ、誰しも動揺するのではないでしょうか?
ここらは映画ならではの卑怯さともとれます。
そして間崎の告知で終るのですが、言い辛い事が言えたよ!って、若い教師のちょっぴりな成長物語
、、て、恵子の心に残されたものは置き去り?
それがリアリティーかも知れませんが
ここでテレビドラマなら
恵子の悩みのヒダに触れてほぐし、歩む指針を示してやるのでは、と思いました。
この一点に限ってはテレビが進歩してるかとも感じました
更に今放送中の
「家政婦のミタ」ではそれまでのテレビのような解決はしない…
解決プロセスを描いて番組の終盤時間になった時、
きれいに収まるかと思わせておいて、突き放すんです。
これまでのドラマなら一回(または二回)で一つの問題をクリアさせるところをそうはさせないのです。
水前寺清子の歌ではありませんが、三歩進んで二歩下がる…なのです。
これを映画からドラマへの進歩(?)と仮定して、その進歩が飽和する事によってドラマ自身に今のドラマが追い詰められ始めたのではないか…
と、思ったり…
いつの間にか、ミタさんの感想に刷り変わってしまいました。