夢のあと・夏のおわり
昨日10月10日
通った道路に設置された温度計では33度を表示していました。
※街は生きていて
古い建物から新しいものへと 常に移り変わっています。
取り壊された古い家を見ると
ちょっと寂しく思う年頃になりました。
だってそこではかつて…
多くの家族が生活し、いとなみ、人生を歩んでいた…
笑いや、怒り、苦しみ、涙、幸せ…
確実に昭和の生活が息づいていた空間であったと思うのです
このあたりは何軒もの長屋だった様で、(実際に壊される前から私も通りがかっていました)
二枚目左にある階段が見えますか?
ここを壊してないのは、壁後方の隣家の方が住まわれているからだと思われます
階段…
階段が押入れの中にあります。
私の育った家もそうでした。
我が家のは更に傾斜急だったような…
なにしろ我が家の階段の上には二階部屋がなく
そこは屋根裏の物置で…昔の事ですから、「長持」とかが置いてありました。
長持…時代劇に出てくる木製のケースですね
そう…子供の遊び歌・「はないちもんめ」で
た~んすながもちどの子が欲しい?
って、唄われる
あの「ながもち」です(…って、この歌詞も京都・大阪・兵庫等関西圏バージョンらしいですが)
その長持が置いてあった我が家の屋根裏は
なんと、つり天井とかで
つり天井と云えば…あの名作漫画「伊賀の影丸」を思い出すではありませんか~
(こちらは将軍様が来られるわけもなく…只の長屋の天井なんですけどね)
階段が押入れ内にあるのは京都独特なのか、全国的にも普通の建築方なのか
どうなのでしょうね?
この様に、古い家の最後を見てると
つい、自分の昔と繋げてしまうんですね
うつろい行く時間と文化にね
この日、現場では白い蝶が飛んでおり、逆方向の私の後方では秋の虫がないておりました。
●ここで一曲
風吹くままに 花は散り
雲行くままに 人は去る
世の移ろいを 観るならば
貧しきものも 富むものも
同じ仮寝の 露の宿
ああ 水戸黄門の 夢はるか
※(月形龍之介版TVドラマ『水戸黄門』1964~65、の主題歌「水戸黄門旅日記」唄:三波春夫)より